クウェートから見る「ベーシックインカム」な世界

2020年12月14日

こんにちは!
クウェートのよしくんです!

 

今回は、クウェートから見る「ベーシックインカム」な世界について書いていきます!

 

「クウェートとベーシックインカム?関係あるの?」と思う人も多いと思います。

僕としては、クウェート人の生活は「少なくとも他の国よりベーシックインカムに近い」ものだと思っています。

 

今回は僕の友人を例に話していこうと思います!

 

自国民に優しい「クウェート」という国

クウェートは湾岸石油産油国で「あと100年は石油がもつ」と言われています。

そのオイルマネーもあって、クウェート人は金銭的には恵まれた環境にあります。

 

ハローワーク的なところに登録すると月々30万、留学すると月々50万、大学生が得る奨学金は年間500万、クウェート人の9割が公務員で最低年収は約1000万

そして税金なし、仕事は朝7時~14時まで。

 

…わけが分からないですよね(笑)

 

14時に終わって時間の自由があり、金銭的にも余裕のあるこの環境は「ベーシックインカム」に近いんじゃないかなと思っています。

ベーシックインカムというよりオーバーインカムな気もしますけどね…笑

 

そんなオーバーインカムなクウェート人を見てみると、好きなことをやりつつも国民性がその制度によって色濃く出ていることが分かります。

 

クウェート人の余裕は、良くも悪くも国民性を色濃くしている

 

あくまで僕の感じているクウェート人の国民性ですが、

「好きなものは好き」ーとことん好きなものを好きなだけやる

「我慢しない」ーやりたいことをやりたいようにやるのでストレスフリー

「人にやさしく」ー相手に尽くすことを忘れない

 

この3つがキーワードだと思っています。

 

「好きなものは好き」なクウェート人は我慢せず追求する

 

好きなものに関しては、子供のように目を輝かせて話しますし、我慢することなく追求します。

 

そもそも、クウェート人が子供に叱ったり、しつけをしているところを見ないです。遠くから見守るだけで「ここではダメ」と言っていることがないんですよね。

その分、ショッピングモールにあるサッカーボールで遊びだして、ほかのオモチャにぶつけてお父さんが慌てふためいてたりしますけど…笑

 

ほかにも、好きな女の子へのアプローチが露骨で、ストーカーまがいなところもあったりして、良いところも悪いところもあります…笑

 

クウェートの文化と豊かさからくる「人への優しさ」

人にやさしいところは、クウェートの豊かさからくる余裕と、イスラーム文化のおもてなし文化からきていると思います。

 

例えば、クウェート滞在中、こんなエピソードがありました。

気温50度を超える灼熱の中、病院を目指していたのですが、タクシーに乗るお金がなかったので徒歩でフラフラになりながら歩いていました。

 

そのとき、車で通りがかったクウェートのおじいさんが「どこに行きたいんだ?乗ってく?」と声をかけてくれました。

 

僕はフラフラだったので、その言葉に甘えて乗せてもらい、事情を説明しました。

「病院に行きたいんだけど、お金がなくて歩いていたんだ。」

 

そのおじいさんは「それは大変だったね。クウェートでは君は客人だ。治療費はいくらだい?私が出そう。」と病院に連れて行ってくれただけでなく、治療費まで出してくださいました。

 

見ず知らずの僕に、慈悲の心をもって接するクウェート人の寛大さに感動したのを覚えています。

そしてその優しさの詰まった文化は、クウェートの豊かさがより一層深いものにしていると思います。

 

クウェート人は好きなことを仕事にできる

 

そんなお金と時間の自由を得て、国民性が表れて成功した例だと、友人ムハンマド・ターヒルのゲーム好きから音楽を究めた例があります。

 

彼は、幼いころからゲームが大好きで、日本の有名なゲームはほとんどプレイしたことがあるようです(笑)

 

そして彼はゲームミュージックにも惹かれ、探求し、今では日本でテレビゲームと音楽とノスタルジアのつながりを探求する、多面的ミュージックレーベルを手がけています。

 

例えばこのストリートファイター2のリマスタリングでは、ストリートファイター2の音楽制作を手がけた下村陽子さんと一緒にアーケードの音楽を完全網羅、最高の環境で復活させています。

 

そのように活動する中で、彼が望んだのは「作曲家自身にも直接利益が入ること」だったようです。

 

彼が会長を務めるBRAVE WAVE株式会社でのあいさつではこのように述べています。

「ブレイブウェーブプロダクションは、テレビゲームと音楽に対する私の情熱から生まれました。私たちのすべてのアルバムに、それが表れています。参加アーティストのほとんどはゲーム音楽の作曲家なので、作品にはゲームの血が脈々と流れているのです。「ロックマン」、「忍者龍剣伝」、「サイレントヒル」といった、ゲーム界でも屈指の人気シリーズの音楽を手掛けた方々と共にクリエイトさせていただけることを、とても光栄に思っています。このレーベルの立ち上げ当初から一貫して変わらない使命は、いい音楽をつくること、そしてそれを生み出す人々を支援することです。私たちは、アーティストへの充分な報酬、曲やアルバムにかかる制作費用の全面提供に加え、売上の最高70%を報酬に充てるという、業界では前代未聞の方針を採っています。アーティストやその作品を支援することで、世界がより良く幸せな場所になると私は信じています。なぜなら、彼らはその見返りに、作品を通して多くの人々を喜ばせることができるからです。アーティストが大切に扱われ、音楽を妥協せずに創ることができ、皆ひとりひとりが愛を十分に分かち合える、そんなささやかなユートピアを作り上げたい - これが私たちの大きな目標です。皆さんも、一緒にそんな波 -WAVE- に乗ってみませんか?」

「BRAVE WAVE – 会長のご挨拶」より引用

 

ゲームが好きであるがゆえに、想いのある活動ができているのだと思います。

そして、ターヒル自身が音楽を究めることができて、今もそれを志せているのは、それだけ時間とお金の投資ができて「好き」を追求できたからではないかと思います。

 

ほかにも面白い例だと、日本のカレーが好きすぎてクウェートで日本のカレーを極めちゃった人がいたり、筋トレが大好きで鍛えまくってクウェート特殊部隊に入ったムキムキのフセインさんなど、クウェート人はほんとに「好き」を極めているなあと感じますね…!

 

ただ、クウェート人の「好き」への追及はすごいものがあるのですが、一方で「怠け癖」もあるので、二極化がすごいのが玉に瑕です…笑

 

日本にベーシックインカムが入ってきたら…?

 

日本にベーシックインカムが入ってきたらどうなるのでしょうね。

 

僕としては、日本人の特徴として、

「極めてまじめ」

「世間体が優先」

「コミュニティを大事にする」

のイメージがあるのですが、どうなるんでしょうか。

 

個人的には、自身のやりたいことができる「コミュニティ」が沢山出来てそれに乗る層と、「世間体」を気にしてそれに乗らない保守層が出てきそうな気がしています。

 

実際のところは、一体どうなるのか想像がつかないですね。

 

ベーシックインカム、導入してほしいです(笑)

 

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